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9月のコラム

「やり直しは出来る」2021年9月3日

 私の6歳上の兄は全盲でした。兄が4歳の時、栄養失調が原因で失明したのです。

 ヘレンケラー賞を受賞した兄は、盲学校の先生になることを目指して頑張っていましたが、20歳の誕生日に、自ら首を寝間着の紐で絞めて自殺したのです。
 最初の発見者が私でした。冷たくなった兄の体を見た私は、声も出ず腰を抜かして、ただうずくまるだけでした。人間は死ぬんだ。死んだら何もかもお終いだ。死の恐怖に取りつかれた私は、何も手に着かずノイローゼ状態でした。

 幸いその一か月前に教会に導かれていました。兄の死後約一か月の2月19日、主イエス・キリストを救い主と信じ、クリスチャンとなりました。
 その後、高校に進学し、夏休みのある日、神が私を伝道者・牧師に召しておられることを確信して献身し、やがて牧師となりました。
 50年前、岡山転勤とともにろう者に出会い、手話を学びました。

 パラリンピックが多くの感動を残して終わろうとしています。障害にめげず、一途に限界を超えようとする姿に感動します。
 人生はどこからでもやり直せるのです。あなたの人生にもチャンスは残されています。

内川寿造牧師.JPG

内川寿造牧師

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