2021年8月15日礼拝会

説教概要

「人への配慮」内川寿造牧師

ローマ人への手紙16章16節

 今日、8月15日は私たちにとって特別な日である。6日の広島原爆、9日長崎の原爆、そして15日の敗戦。悲惨な戦争の傷を覚え、平和を祈る日である。

 「平和をつくる者は幸いです。その人は神の子と呼ばれるからです。」(マタイ5:9)平和は「つくる」ものであることが強調されている。平和は、口先で唱えるものでも、希求するものでもない。自ら何らかの形でつくり出して行くものである。イエス様がつくられた神との平和を基本に、人との平和をつくろう。そのためには、まず身近な人との良い関係を築く必要がある。

 この日にローマ16章を読む意味は大きい。ローマ人への手紙は、これから会いに行くローマのキリスト者へ向けたパウロの自己紹介の手紙である。福音とは何か。救いとは何か。救いを受けた者はどう生きるか。そして最後に「聖徒の交わり」の見本のような一人一人への挨拶である。

 挨拶は相手への配慮であり,友好の気持ちの表れである。16章には35名の名前が記されている。パウロが如何に人との良い関係を重視していたかが伺える。しかも形式的な挨拶ではなく、
①必ず一言加えることで牧会者の「たましいへの配慮」の実例と言える。その一言は、「私を助けてくれた」「練達した人」「あなた方のために非常に労苦した」など、相手の良い所を挙げる誉め言葉である。あたたかく細やかな配慮である。
②「キリストにあって聖徒たちへ。」と言う信仰を土台にした交わりである。「聖徒の交わり」の聖徒とは、正しく清いという意味ではなく、「神のものとなった者」であり、神に召されて集まった者たちである。ハイデルベルク信仰問答・問55「聖徒の交わりによって何を理解しますか。」答「第一に信じる者は、だれもみな、枝として主キリストと、そのすべての財および賜物とに共に与るのであります。次に、どの人もその賜物を他の枝の益と救いのために喜んで与える責任があることを知らねばなりません。」
 キリストの財および賜物に共に与る。受けた賜物は、他の人の益と救いのために喜んで差し出す。

 

 自分の救いや問題解決だけを求める自己満足の姿勢から、他の人の益を求め、他の人の救いに役立つ者へと変えられたい。他の人への配慮の最初の一歩は、あいさつである。名前を覚え、きちんと挨拶し、雑談力を高めて良い関係を築く。平和をつくる身近な実践に励みたい。