2024年8月18日 礼拝
説教概要
夜明けの歌
小泉 美早子師
詩編108篇
詩編108編は夜明けの歌。夜の暗闇に覆われてい、まだ何も見えない状態です。しかし、わたしの心は定まりましたと告白することが出来るのです。揺れることが多い人間は揺るがない心に憧れます。しかし自分の力で揺るがない心は生まれません。それは心が神に向かう時に恵みとして与えられるものだからです。
この時、神は夜の暗闇のまだ何も見えない時から、新しい創造のわざを始めて下さっているという喜びでした。それは待っていれば機械的にやってくるだろうというものでもありません。そのために祈り、感謝する者を探しておられるとも言えるのです。神のわざは闇の中から始まります。ならばどんな暗闇の中からもこの方に祈りませんか。
ここで詩人は自分を神に愛されている者と呼んでいます。それは天にまで及ぶ神の恵みと、雲にまで及ぶ神の真実を体験しているからです。神に愛されているからこそ恵みが及ぶわけです。だからこそ神が大能の右の手の力で自分を救って下さるのだと信じています。詩人は恵みの応答として神に感謝し賛美しています。
ここでは与えられた恵みに対して何をなすべきかが教えられます。恵みを深く心に止め、恵みを与えて下さった神に感謝を捧げ、賛美を捧げることなのです。礼拝とは神の恵みに対して精一杯の応答で答える場と言ってもいいでしょう。
壊された神殿の回復とは、とりもなおさず神への礼拝が回復されるということでありましょう。それは夜明け前からとうに始まっています。どんな危機の中からでも神はすでに約束を果たそうとしておられる。ならば主の強い志に促されるように、私たちも歌うのです。人数は関係ありません。たとえ少数であったとしても。迷っていた心、疑っていた心を主に向けて、神の民は夜明けの歌を喜びの声をあげて歌うのです。