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2024年6月23日 礼拝
説教概要
知恵を尽くして
小泉 智師
テモテへの手紙第一5章9節ー16節
身寄りのない女性への支援の助言として登録制が勧められるのです。やもめという抽象的存在があるわけではありません。名前も顔も固有の人生もある人だからこそ名簿も成立する。60歳以上の者であって信仰生活で今まで証のある方と条件が定められています。支援の当初は名簿などなかったのです。様々な段階を経て、混乱も通り、継続的な支援体制の知恵が整えられたのです。範囲を定めない支援ではしょせん長続きしません。
当時は若い女性が結婚しませんと誓い、奉仕生活の専念に入る習わしがあります。中には伴侶を失った女性もいました。カトリックの修道女と重ねられるようなライフスタイル。問題は、献身を神に誓いながら舌の根も乾かぬうちに誓いを破り再婚する女性です。再婚が問題と言うよりも神への誓いとはその程度の軽々しいものなのかという指摘です。語る告白に責任ある者であれと言うのです。もとより人が不誠実なのは百も承知です。しかし真実な神は誓いを果たさせる力もないと軽んじるのでしょうか。
伴侶の死後、独り身で主に仕え、やもめの神を証しするのも人生です。同時に再婚して信仰者の家庭を形成し、時間をかけて地域の福音化に用いられるのも人生です。しかし、主など信頼に足りないと教会を離れ、間違った福音を伝え歩く女性の本音は深刻です。誓いを守らせる主の教えなど厳しい。もっと自由に生きたい自分を応援する教えを求めよう。彼女に必要なのは支援ではなく悔い改めです。
これらの状況を見極めながら、本当に支援を必要としている人に対してふさわしい支援が行われるように知恵を尽くす。これが今も昔も変わらない教会の使命の一環です。
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