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2023年4月30日 礼拝

説教概要

​目標を忘れずに

小泉智牧師

テモテへの手紙第一1章3~5節

エペソ教会を開拓したパウロがマケドニアへ新たな奉仕に赴きます。その際、テモテに託すのはエペソ教会に留まって、福音がからそれる人々が起こらないように指導することでした。違った教えは、恵みによる救いを曖昧にします。既に救いに預かっているのに、どうすれば自分が救われるだろうかと人間の側の努力を問題にします。それはもはや福音ではありません。このような間違った議論は果てしない論争を引き起こすでしょう。相手に対していかに自分の理解が正しいかを示そうとする。それがいい結果を生みはしません。論破ができたにせよ仲違いか決裂か、混乱を招くだけです。

そもそも自分が正しいなら、罪から救われる福音も主イエスも必要なかったでしょう。現代も怪しげな陰謀論や結論のでない終末がいつくるかなどの興味に心惹かれる人は後を絶ちません。

これらの議論の特徴は、関心が自分のみに向くことでしょう。どうすれば自分が正しいと認めて頂けるか。どうすれば自分は救われるのか。それは決して信仰の目標ではない。信仰の目標とは愛なのです。清い心と正しい良心、偽りのない信仰は福音によって提示されました。その目指すものは愛の対象としての隣人への関心や心配りであるはずでしょう。

もとより愛に欠けた者であることは承知の上です。誰が自分には愛があるなどと胸を張れましょうか。だからこそ、私たちは主に愛された者だと何度も確かめるのです。私たちが向かい合う相手は議論や論破の対象でも支配の関係でもない。性格、世代、背景は違おうと同じ神に愛され救われた者として、福音を担わされた主にお仕えするひとりひとり。それが教会と言う共同体です。

 

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