2022年6月5日礼拝会

説教概要

​今、ここで聞く

​内川寿造牧師

申命記 5章3節

 申命記の表題は、1章1節に由来し、「申(かさ)ねて命じる」という意味である。

 荒野の40年の旅を終えたイスラエルは、約束の地カナンの入り口「モアブの地」に着いた。モーセは、あのシナイ山での契約の精神を再度説き聞かせ、イスラエルに神への忠誠を勧める。モーセの告別説教である。神はイスラエルを選び、「聖なる民」として区別され、エジプト王パロの手から贖い出された。それ故、イスラエルは、神の愛と選びへの応答として「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして」神を愛さねばならない。律法は神の民の生き方を示す指針として与えられた。神の民を縛るものではない。

 だが現実のイスラエルは、律法の精神から外れ、10回も神に背く。やれ水がない、食べ物がない、道が険しい、指導者が気に入らないなどとつぶやく。その結果、第一世代はヨシュアとカレブを除いて皆滅び、第二世代がカナンに入ったのである。


 「主が、この契約を結ばれたのは、私たちの先祖たちとではなく、きょう、ここに生きる私たちひとりひとりと、結ばれたのである。」(申命記5章3節)時間と空間を超えて、神の言葉は「私」に語られている。聖書は私に語りかける、こう受け取れるのは、まさに聖霊の働きによる。「しかし、その方、すなわち真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導き入れます。」(ヨハネ16章13節)


 聖霊の働きは、①聖書の理解、②祈りへの導き、である。 私たちが第一にすべきことは、申命記5:1にある「聞きなさい。イスラエルよ。」である。聞くことが、信仰の基本姿勢である。主イエスも度々語られた。「聞く耳のある者は聞きなさい。」(マルコ4:9)みことばを聞いて受け入れる者は、30倍、60倍、100倍の実を結ぶのである。
 次に何を聞くかも重要である。情報過多の時代に生きる私たちは、悪い情報と良い情報を取捨選択し良い情報に聞く。聖書こそ最も耳を傾けるべき良い情報である。「信仰は聞くことから始まり、聞くことはキリストについてのみことばによるのです。」(ローマ10:17)
 さらに聞いたことは実行に移して結果を残す。「聴従」である。聖霊は、聞いた聖書の言葉を行うように促す。聖霊の促しに素直に従う者となろう。