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2024年12月15日 礼拝

説教概要

​拡散される喜び

小泉美早子師

ルカによる福音書1章57節ー66節

 子どもを諦めていた老祭司夫妻に子が生まれた。神の奇跡です。ここに決定的に新しいことが起きている。親族や地域の住民は、当時の習わしに従って、父の名にちなんでザカリヤと名付けようとします。しかし母親がそれに毅然とノーと言うのです。

 

女性の地位が低かった時代、母親の声は周囲の大きい声にかき消されそうな小さな声です。命名はわたし個人の決断なのではない。神の意志なのだという確信に貫かれる時、神に支えられるようにして、ゆずれないものを通そうとする力が与えられます。

 

人々は父親に尋ねます。口がきけず、耳も聞こえなくなっていたようにも見える父は、書板に「その名はヨハネ」と書きます。なぜなら天使に告げられていたのです。神のいつくしみという名の通り、やがて彼は主の恵みを証しすることになりましょう。

 

このことを示したとたん、ザカリヤの身に不思議なことが起こります。今まで閉ざされていた口がいきなりほどけ、神を賛美し始めるのです。神をほめたたえる姿を見た人々はおそれをなし、心に留めたとあります。何が起こっているかははっきりとはわからない。けれど何かが始まっている。少なくともザカリヤの証しは人々の心に刻みつけられたことでしょう。

 

私たちの神様への賛美は必ず聞く者の心に残ります。私たちの真実な証しは間違いなく誰かの記憶に刻まれることになるのです。主の手が臨むところでは、見過ごしにはできないとばかりになんらかの反応が相手に引き起こされざるを得ません。福音の喜びはわたしの中だけで完結などしないのです。飛び火していくのです。絶対に周りの人々を次から次へとを決定的な新しさへと巻き込んでいきます。これがクリスマスの求心力なのです。アドベントク

ランツの3本目のろうそくの意味は「喜び」です。

​前回の説教概要

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