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2024年11月3日 礼拝
説教概要
人と同じ目線に立つ神様
小泉美早子師
詩編113篇
この詩は出エジプトの解放の詩で過越の祭りで歌われました。イエス様が主の晩餐の席で歌われたのもこの歌です。ここでは何度も主の名前が強調されています。しかも、主の名がほめたたえられるのは、今よりとこしえです。あらゆる場所においてです。主はすべての源であられ、時間と場所を治められるのです。
詩人は告白します。主は天よりも高いところにおられるお方ですと。主より高いところに存在するものなどないのです。ところが、そういう神様が天と地を見下ろされるというのです。これは遠く高いところから見下すという意味ではありません。神である方が身を低く私たちの次元にまで降りてきて下さる恵みが驚きをもってたたえられているのです。
さらにこの神は、社会から疎外され、周縁に忘れられた者を生かす神でもあります。だからここでは具体的に乏しい者を引き上げると歌われています。また当時、子を産まない女性は簡単に離縁され、路頭に迷ってしまうような時代でした。そのような女性を顧みて下さるというのです。主は小さく卑しめられた者の叫びを必ず聞いて下さる。これがイスラエルの確信でもあったのです。
今も立場のある人の大きい声だけが幅を利かせているように思う時もあります。小さい声は無視されたり、抹殺されているように感じるかもしれません。何を言っても無駄だとあきらめてしまいそうになる。しかし、主は小さい者の呻きを決して軽んじられることはありません。それどころか身を低くして天から降りてこられる。私たちの声を聞いて、助けて下さる。このような方にふさわしいのは、ほめたたえの賛美しかないではありませんか。
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